会社の成長とは何か
昨日、滋賀県中小企業家同友会の例会に参加してきました。ゲストのお話を聞いて、テーブルごとにグループ討論を行うという、いつもの流れだったのですが、今回の討論のお題が「理念を形にして、会社を成長させるためにはどうすべき?」というもの。
「経営理念を作りましょう!」という誘導尋問のようで、やれやれという感じでしたが、グループ長が「時間があれば会社の成長とは何か?をまずは議論したいんだけどね」と言われて、問題の要素分解が素晴らしいなと感心しました。
そうそう、「どうするか?」の前に、「会社の成長は何か?」を定義しないといけませんよね。目指す方向を人それぞれなので、まずはそれを明確にしたいです。そもそも成長しないという選択肢だって有りですし。成長という言葉自体が曖昧です。
弊社の場合は、「自分で食べていきたい」と私が思ったのが始まりで、無我夢中で何でも仕事を取って、それほど時間は掛からずにそれは実現したのですが。次に「自分の居心地の良い職場で」と思ってからが試練の始まりでした。
なりふり構わず仕事を取っているので、お客さんと衝突するし、従業員とも衝突します。とにかく忙しく、休みも取れず、疲弊していました。まわりの全ての人から攻撃されている感覚でした。食べていくことはできるけど、こんなに疲弊するとは想定していなかったので、仕事に行きたくないといつも思っていました。
とはいえ食べていく方法が他に見つからず、黙々と18年続けていたら、少しずつ居心地の良い職場になってきたという感じです。以前のようにお客さんや従業員とも言い争いになることも無く、とても平和になりました。「自分の居心地の良い職場で」が時間を掛けてかなりの満足度で実現したと思っています。
そして次のテーマは「自分で食べていきたい」を取り下げて、「みんなが食べていける」です。事業をハンドリングしていることで私の自尊心は満たされて、それほどお金に拘っていませんでしたが、従業員にそれはありませんから、当然お金には拘ります。人によっては家族を養っていきたいという人もいるでしょう。そう考えると、自分の金銭感覚で経営するのではなく、従業員や世間の金銭感覚で経営しないといけません。
話を最初に戻して、「会社の成長とは何か?」ですが、弊社にとってはしっかり稼いで、しっかり分配するということだと思います。分業もうまく行っていますし、年間計画を立てて、月次試算表を作成し、達成率もちゃんと見ていますので、現状もしっかり見えています。行動した分の結果は返ってきているなと実感しています。
ま、これもバランスの問題なので、次は「自分の居心地の良い職場で」をアップデートしなければならない時期も来るでしょう。そのアップデートが早くできるよう頑張りたいと思います。