スピード翻訳サービス終了。。
コロナ明け以降、円安でインバウンドが過熱し、一方で海外マーケットに目を向ける国内事業者もグッと増えた気がします。海外ネットマーケティングで一番手軽なのが外国語版のウェブサイト制作で、英語や中国語等でウェブサイトを制作し、日本国内のサーバに格納して公開するという方法だったりしますが、その際の英語翻訳や中国語翻訳はどうしておられますか?
弊社でご相談いただいた際は、基本的にクライアント様の方で外国語の翻訳をお願いしています。海外に工場があったり、営業所があったりするクライアントさんが多いので、外国語のできる従業員さんがだいたい居られるのですよね。ですのでほとんどの場合はクライアントさんから外国語原稿支給なのですが、たまに翻訳も弊社にお願いしたいというケースがあります。その際に利用していたのが「スピード翻訳」というサービスだったのですが、そこから以下のようなメールが来ました。
「Xtra株式会社(スピード翻訳の運営元)は、設立以来クラウドソーシングによる人力翻訳をメインに事業を展開してまいりましたが、昨今のAIの台頭や人力翻訳ニーズの減少を受けた親会社によるグループ内の事業ポートフォリオの見直しに伴い、解散に向けて2024年12月(予定)に全事業活動を停止することが決定いたしました。」
確かにブラウザに翻訳機能も実装されていますし、それにAIが加わって精度に磨きが掛かった気はします。とはいえ、まだまだ人力翻訳のニーズはあると思っていましたが、事業を成り立たせるほどのマーケット規模感が無くなったということでしょうか。
解散という文字も心に重くのしかかります。M&Aではなく解散ですからね。スパッと辞めるということですから。結局のところ、クラウドソーシングによる人力翻訳は、人件費+システム維持費から成り、中でも人件費が最も大きなウェイトを占めるわけですから、人が手間を掛けてやるよりも、AIの手軽さが重用されつつあるということかもしれません。
ま、耳障りの良いようにAIを言い訳にして、実は事業をやめざるを得ない裏事情があるのかもしれませんが、それは詮索したとて仕様がないこと。どんな事情があろうと、社会的ニーズがあれば維持しようとするはずですし、マーケットの縮小は一番大きな要因であることは間違いないでしょう。
時代の変化を間近で感じた出来事でした。