社外ニーズと社内リソースのマッチングが難しい
今週は会議、会議、会議の連続でした。経営者の最も大事な仕事は意思決定ですので、そのための情報収集や意見調整をやっていたのですが、その中で一番思ったことは、主題にもある通り、社外ニーズと社内リソースのマッチングが難しいなということです。
本当は事業領域を狭く絞って、その分野だけを取り組むのが一番効率的だと思うのですが、滋賀県というローカルでビジネスをやっていると、そういうわけにもいかず、お付き合いのあるクライアントさんが望むことを、広く浅く請けていく必要が出てきます。
例えば弊社はWEB制作がメイン事業ですが、WEB制作に絡んでマーケティングに関するコンサルティングを依頼されたり、映像制作を依頼されたり、はたまたクライアント環境のメール設定を依頼されたり。WEBがそもそもITやマーケティングやデザインを横断する分野なので、WEB制作の周辺部の要望がいろいろと飛んでくるのですよね。そのあたりは時々しか依頼されないものも多いので、ノウハウも貯まりにくく、依頼されると慌てることがしばしばあります。
一方で、社内のスタッフは以前に比べるとスペシャリストを志向する人が増えた気がします。自分で専門分野を決めておいて、その分野を深めていこうとするということですね。終身雇用が崩壊して、自分の力でこの世界をサバイブしていくとなると、「広く浅く」ではなく、「狭く深く」を志向するのは理解できます。
ただそれを実務に持ち込まれると、専門分野以外の仕事や、メインから少し離れた仕事は誰もやる人が居ないことになります。専門性を高めたいという個人の志向と、社外ニーズに合わせて広く浅くトライしてほしいという会社の要望が合致しにくくなっている気がします。
会社から言えば、専門性にこだわる社内スタッフは仕事を依頼しにくいわけで、それなら専門性に優れた社外のフリーランスさんに依頼した方が合理的だなとも思います。社内スタッフは社外のニーズに合わせて柔軟にトライしてほしいのですが、なかなか難しいのですかねぇ。