補助金依存の危さ

昨日、補助金申請代行をメインとしている、かなり規模の大きい経営コンサルティング業者が倒産した。実は知らない会社ではなく、下請けでHP制作をやってもらえないかとこの会社から相談を受けたことがある。詳しい話を聞いたところ、弊社には全く向かない仕事を希望されていたので、丁重に断った。とにかく忙しいと仰っていたので、業績をグングンと伸ばしておられるのだろうと思っていたけど、それがまさか倒産するとは。世の中、わからないものです。

補助金ビジネスは国のお金を原資にしているわけだから、堅い商売のように見えるのだけど、実際に補助金を申請してみると、補助金をもらうのには相当な苦労がいることがわかる。仮に申請が通って採択されたとして、そこから事業を実施し完了すると、補助金の請求を行うわけだけど、これがなかなか1回で通らない。手引きの通りにやっているつもりだが、あれがない、これがないと指摘を受けて再申請を強いられる。追加資料を要求されることもある。2回、3回と再申請をやっていると、だんだん不安になってくる。もし補助金がもらえなかったらどうしようって。無事に補助金が支払われたときは嬉しいというより、とにかくホッとした、これでやっと解放されるという気持ちになったものだ。

うちでは補助金が最終的に支払われなかったことはないけど、最終的に支払われないというケースもやはりあるらしい。そういうリスクを抱えて、補助金申請代行をやるわけだから、プレッシャーは相当だっただろう。補助金は毎年変わるし、コロナ禍の目玉事業だった事業再構築補助金をメインにしていたようだから、コロナ禍明けは当然下火になるのもわかっていたはず。ま、わかっていたにも関わらず、いまさら引くに引けず、そのまま突っ込んで行っちゃったのかな。

とりあえず補助金は怖いなと思った次第です。