給料アップは良いこと
最近は、給与アップが話題に上ることが多くなりました。時給ベースの最低賃金も令和5年10月1日より967円に引き上がるそうですし、倉庫販売で人気のあるコストコは時給1,500円だそうです。給与アップは明るい話題だと思いますし、個人消費も増えるでしょうし、基本的には歓迎です。
そんなこともあって、適正な給与ってどれくらいなんだろうと最近は良く考えます。基本的には売上から売上原価を引いた売上総利益(粗利)を従業員数で割って、1人当たり粗利の何割かを計算上の給与基準としつつ、政府から発表される賃金の平均値や中央値を参考にしながら決めているところが多いのではないかと思います。
給与は一緒に働く仲間の生活原資ですから、多ければ多いほど職場に活気が溢れるし、良いとは思うのですが、経営者にはなかなか給与を上げにくいという心境もあります。その心境の原因は何かと言えば、正社員の解雇規制と賃金引下げの難しさじゃないかと思います。
労働者の立場に立てば、いつでも解雇される可能性があると言われれば、落ち着いて働くことはできませんし、安定した生活設計が建てられないというのはよくわかります。それが良いとも思っていませんが、労働者の安定と引き換えに、雇用者はその分の不安定さを引き受けています。起業した方ならよくわかるでしょう。
それが雇用者、経営者の仕事だろ!と言われると思いますが、事業借入には経営者保証が付きますし、給与不払いは逮捕すらあり得ます。不安定な世の中で、安定した給与を払いつつ、さらに給与を上げていき、さらに自分の分も残すというのは、本当に難しいなと思います。
最近はコストコをはじめ、外資がどんどん入ってくるようになってきましたので、いっそ外資が日本の雇用ルールを変えてくれないかなと思ったり。起業や副業も多くなってきたようなので、そのあたりにも期待しています。