日本の伝統工芸品は海外に売れるのか?
彦根は京都にも比較的近く、彦根仏壇といった伝統工芸品の生産が盛んなこともあり、これら伝統工芸品の販売についてちょくちょく相談を受けます。だいたいは伝統工芸品が売れないので、何とかして売上が上がるようにしたいという相談です。
日本のマーケットが縮小していること、日本人の趣味志向が洋風化したこと、今までいろいろな人がこれらの課題解決に乗り出したが、あまり成果が上がっているように見えないことを考えると、相当難しいように思うのですが、嘆いていても仕方がないので、可能性に賭けて前に進んでいきたいところです。
今回はちょっとしたご縁があり、木彫品の海外ネット販売をお手伝いすることになりました。
https://www.etsy.com/jp/shop/IjiriStudio
ご覧いただければわかるとおり、かわいく動物を彫ったようなものではなく、お寺の本堂に安置されていそうなシリアスな仏像が大半です。ご家庭だと床の間に飾っておくと似合いそうですが、床の間のある家も少なくなりましたよね。なかなかこういう渋い伝統工芸品を日本で売るのは難しいだろうと思いました。
日本で売れないなら海外で売ろう!というのは非常に安直な発想なのですが、日本マーケット向けには既に百貨店の催事販売をされたり、他に手伝っておられる方も居られるので、今までやったことがない海外ネット販売で出してみようということになりました。
独自ドメインでサイトを立ち上げることも検討したのですが、サイト価値を高めていくのに時間がかかりすぎることもあり、今回は海外ネット販売のASPを使うことにしました。有名なASPとしてはeBayがありますが、あまりに雑多な商品が販売されているので、伝統工芸品販売に関しては、eBayより適しているだろうという判断で、Etsyを使うことにしました。
翻訳と写真撮影は弊社の協力会社様にご尽力いただき、それらのコンテンツを弊社の方で販売サイトにまとめました。着手から公開まで2ヶ月くらい掛かりました。海外販売は初めての経験で予想もつきませんが、クライアントさんと適宜相談しながら、ひとつひとつ問題をクリアしていければと思っています。