売上を肯定的に考える

未だに「売上」という言葉に違和感を覚えます。売上は他人から受け取ったお金のことだし、他人からお金をもらおうと思うと、それなりに頭を下げたり頭や労力を使わなければなりません。本当に面倒くさい。とはいえお金がないと生きていけないこの世の中ですから、生きるための最低限のお金だけ受け取って、それ以上は面倒だからいいや、、というのが私の考えでした。周りからすると、あまりお金を主張して来ない便利な人だったのではないかと思います。

とはいえ最近はお金がないことで悲しい思いをすることが多くなりました。それは退職だったり、給与アップの交渉だったり、備品が買えないといった場面です。結局のところ、お金がない会社は評価されないし、どんなに良い会社だったとしても、安住の地には成り得ないのです。それを実感したのは最近のことです。

お金がないと良い会社にできない、だから売上に対して肯定的に考えねば!と自分を問い詰めるのですが、他人からお金を奪うことはしたくないし、他人との摩擦も好みませんし、とにかく面倒くさい。そんなわけで何か売上を肯定的に考えるためのロジックはないかとあれこれ考えていたのですが、最近しっくり来たのは、「売上=質x量」という考え方です。

おそらく誰かが話していたのをなんとなく聞いていて、ピンと来たのだと思いますが、元ネタが何かは忘れました。とにかく売上とはサービスの質と量を掛け算して決まるという考え方には、お金というドロドロしたものはなく、なんだか学生時代に親しんだ偏差値のような感覚があります。お客さんに褒められたいからサービスの質は高めたいといつも思っていますし、結果的にサービスの量もそれなりに求められますから、それを愚直にやっていれば、必然的に売上は上がるはずです。でも売上が上がっていないし、利益も上がっていない・・・。なんで?笑

ヒントはサービスの質、つまりサービス単価を決めているのは自分なのだから、そもそも自己評価が低すぎるのではないかと思い付きました。そう考えてお客さんに聞いたり、周りの価格を調べてみると、明らかに私たちより遥かに高い単価で取引されているっぽい・・・。サービスってモノと違って価格比較が難しいので、当たっていないのかもしれませんが、「安すぎてどうやって運営しておられるのか心配する」といった声もあって、思い切って最近は背伸びした見積を提示することが多くなりました。

単価が市場相場と照らして妥当かどうかは、市場が決めることだと思いますので、まーダメだったらダメで、調整すればよいかなと思っています。とりあえずマスコミで発表されているような世間並みの給料を実現するまで、強気で行きたいと思います。