コロナショックについておもうこと
新型コロナウイルスの喧騒は少し落ち着いてきた気がします。各国の感染者数や死亡者数や死亡率といった数字が見えてきて、各人が死亡リスクを織り込んだ合理的な行動を取れるようになったからだと思います。高齢者の高い死亡率や東京オリンピックキャンセルのリスクを考えると、以前のように人をたくさん集めたイベントは打ちにくいと思いますが、昨日たまたま行った百貨店は賑わっていましたね。普段を知らないので何とも言えないのですが、少なくとも閑散とした感じではなかったので、正直ホッとしました。誰も居なくなると、経済が死んでしまいますから。
そう、これから怖いのは経済の方です。以前のリーマンショックと違って、遍くすべての人の動きをストップさせるような出来事ですから、この津波のような災害がこれから経済に押し寄せるのだろうと思います。既に第一波のインバウンド需要激減で倒産した会社もいくつかあるようですが、第二波、第三波が押し寄せてきそうです。都会も田舎も関係なく一気に来ましたので、リーマンショックのように富裕層・大企業・都市部に偏った問題ではなく、この田舎でもすぐに影響が出ると思います。
ふだんの業務が忙しいので、あまり世界経済や日本経済といった巨視的な視点で考えたことは無いのですが、今回ばかりはマクロな視点を働かせないといけないなと思いますね。不勉強でわからないことだらけなのですが、なんとなく社会の在り方の転換点になる気がします。弊社はクライアントからの難しい依頼に応えることに専心してきた職人集団でしたが、クライアントも既に220社あまりあり、ニッチな分野ではありますが、社会的責任も負わなければならない立場になっているので、本気で組織力を強化する必要があるなと思っています。
よその経営者が「業務の属人化を無くしていきたい」と言うのをよく聞くのですが、私は「人が資産だし、人を信頼するなら、属人化が正しい姿だろ。」と思っていました。ただ属人化だと、人が辞めたときにアタフタするんですよね・・・。以前は自分が技術者で、自分が引き継ぎを請けていたから、仕様がないなと思っていたのですが、他人から他人に引き継ぎをしている様子を見ると、「人が資産だし、人を信頼するのは当然だけど、それと属人化はまた別の問題だ。」と思うようになりました。
属人化が正しい姿だという甘い考え方は排して、シビアに仕組み化を進めることにしました。罪悪感はありますが、経営者はどうせ憎まれ役だし、仕方がないなと思うことにしました。考えを切り替えれば、やるべきことはたくさん思いつきます。私の代わりに動いてくれる人はいないので、自分が仕組みを作って、それが慣れてきたら、他の人にその仕組みを譲っていくというのを今は進めています。何が良いのか自分でも全くわかりませんが、やっていることが理にかなっていれば、自ずと結果になって表れてくるだろうと楽観的に考えています。
コロナショックとなんだか全然関係ない話になってしまいましたが、滋賀の片田舎のミニマム企業の社長も、それなりに考えているんですよというお話でした、笑