「書く」と「話す」は別スキル

先日、友人の若いライターさんから、「ポッドキャストやりませんか?」と言われました。

ポッドキャストって何かわかりますか?
アプリで言えばSpotifyとかVoicyとかでやっている音声配信です。
おそらく広い意味では不特定多数に向けて音声を配信することだと思います。

彼から「いろいろ話を聞いてみたい」と言ってもらって、自分の頭の中でうまく言語化できていないことを、彼ならうまく言語化してくれるんじゃないかと思って、一度はオッケーしたのですが、その後私なりに慎重に考えて、最終的にはお断りしました。期待させてしまって申し訳ない・・・。ちょっとその時の逡巡について書いてみたいと思います。

断った理由の1つ目はライブ配信でミスが許されない状況だったこと。リアルの私を知っている方は同意してくれるかもしれませんが、周囲の気持ちに鈍感で、空気を読まずに発言することが多いので、知らず知らずのうちに人を傷つけてしまうことがあります。これがライブ配信で起こりはしないかと心配しました。

次に2つ目は話すことに苦手意識があり自分語りになりがちなこと。会話は相手のことも考えながら瞬間的に頭を回さなければなりませんが、これが昔からとにかく苦手なのです。二つのことが同時にできないというか、電話中に横からメモを差し入れられると頭がパニックになる性質なのです。今で言う発達障害の一種かもしれません。基本的に人への恐怖心もあって、人の懐に入っていく勇気がないので、結果としてただの自分語りになってしまうのです。自分語りでもポッドキャストは成立するかもしれませんが、自分語りの後の後悔は本当に嫌なものです。

そして3つ目、これが一番大きい理由かもしれませんが、自分語りで満足してしまって、努力を怠るようになるのではないかと。友人の若いライターさんからすると、私は遥かに年上だし、小さいながらも会社経営者として興味を惹く対象だと思いますが、私の足りないところを指摘したり、批判することはおそらくないでしょう。私にとって危機感が行動の原動力だったりしますので、今は他の経営者から遠慮のない質問を浴びせられている方が俄然やる気になります。そういう中で自分語りで慢心したくないなと。よく自伝を出した社長は業績が落ちるというじゃないですか。あれにはなりたくないなと思ったわけです。

友人の若いライターさんの提案はとても嬉しかったし、ポッドキャストに関心を持つきっかけを与えてくれてとても感謝しています。昨日も車の中で彼の最新のポッドキャストを聞いていました。自分の若い頃と比較しても全く太刀打ちできないほど有能な方なので、今後のご活躍が楽しみですし、どこかで一緒にお仕事できればいいなと思っています。

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